「スマホしすぎで目がー⋯」そんな疲れ目のとき、手軽に使えるのが目薬。
差すだけでもスッキリするが、現代人には眼精疲労がつきもの。選ぶなら清涼感だけでなく、しっかり疲れ目に効く目薬がいい。
しかし、いざ使う時に気になるのが添加物。
ドライアイの悪化や角膜を傷つけることがある防腐剤。使いすぎると充血を常態化させてしまう血管収縮剤。
どちらもメリットはあるが⋯もしあるならば副作用のなく安心して使えるものを選びたい。
そんな希望に答える疲れ目に効いて血管収縮剤と防腐剤どちらもフリーな目薬をピックアップ。
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血管収縮剤 & 防腐剤なし目薬
この条件を満たした目薬は4つ。それぞれに特性もあるが、その中でもおすすめは価格と成分ともに超優秀なロートビタ40α。
ひどい疲れに「ロート養潤水α」
「目を回復させること」に特化した目薬。「しっかりと目を休ませたい」という時はコレ。キャッチコピーが「おやすみ前に」というニッチな商品。
ただ成分はいたって普通の目薬なので、日常使いでもOK。しかし、かすみ・かゆみへの成分はないので、やはりアレルギー症状の心配がない寝る前がいい。
ただ買うなら、成分的に上位互換であるロートビタ40αがおすすめ(疲れ目成分がほぼ同一で高配合、かすみ・かゆみ成分あり)。
「少しでも関係ない成分は避けたい」でなければ、ロートビタ40αが使い勝手がいい。
成分 | 量(%) | 効果 |
---|---|---|
タウリン | 0.5 | 新陳代謝促進による栄養補給 |
天然型ビタミンE | 0.03 | 血行促進による栄養補給 |
L-アスパラギン酸カリウム | 0.5 | 目に酸素を取りこむ |
コンドロイチン硫酸エステルナトリウム | 0.5 | 涙液を成分を補給 |
ヒアルロン酸ナトリウム(添加物) | – | 美容液などに使われる高い保湿力 |
コンタクト装用時も使える「ロートCキューブプラス ビタフレッシュ」
コンタクトレンズの不快感、目の疲れやかゆみを鎮める目薬。ただコンタクト装用時を想定しているので、有効成分の数は少なめ。
コンタクト装用時にかゆみがないなら、疲れ目成分ではソフトサンティア ひとみストレッチの方が優秀。
日中のコンタクト装用をサポートしつつ、疲れ目もフォローしたい時の目薬。
注意!
カラーコンタクト装用時は使えません。(詳しくは添付文書で確認ください)
成分 | 量(%) | 効果 |
---|---|---|
ビタミンB6 | 0.1 | 新陳代謝促進による栄養補給 |
コンドロイチン硫酸エステルナトリウム | 0.5 | 涙液を成分を補給 |
クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 0.03 | 目のかゆみをおさえる |
必要な成分だけ、ストイックな目薬「ひとみストレッチ」
名前のとおり、成分が「ピント調節」に特化した目薬。ビタミンB12(シアノコバラミン)の特徴である真っ赤な目薬。
成分がシンプルなため、裸眼でもコンタクトでも使える。(詳しくは添付文書で確認ください)。
通常の目薬と違い小さな容器4本で箱売り。小分けなので、もし汚染されたり、保存期間を過ぎても新たなものに変えればいい。
これならば衛生的に使えるし、使いきれなくてもすべて無駄にはならない。素晴らしいアイディア。
こちらも養潤水αと同じく、成分的にロートビタ40αが上位互換(疲れ目成分のビタミンB12以外同一、かすみ・かゆみ成分あり)。
「絶対ビタミンB12がいい!」でなければ、かゆみなどもフォローしているロートビタ40αがコスト・成分でもおすすめ。
成分 | 量(%) | 効果 |
---|---|---|
ビタミンB12 | 0.02 | 視神経の働きを整え、目の疲れを改善 |
ビタミンB6 | 0.1 | 新陳代謝促進による栄養補給 |
ネオスチグミンメチル硫酸塩 | 0.005 | ピントの動きをスムースに |
目薬の欲しいがつまった「ロートビタ40α」
『目の疲れ・かすみ・かゆみ』に対応、成分・価格も死角なし。まさに欲しい成分が全部盛りの目薬。
近い条件のロート養潤水α・ソフトサンティア ひとみストレッチと比べると、疲れ目の成分はほぼ同じ。さらにかすみ・かゆみ成分も配合。価格も半分以下という優秀さ。完全に上位互換。
デメリットといえば⋯コンタクトに使えないのと、小分けじゃないので汚染に弱いこと。(これはほかの目薬も一緒だけど)
ひとみストレッチみたいに、小分けにしてくれたら真に最強なんだけど。
成分 | 量(%) | 効果 |
---|---|---|
ビタミンB6 | 0.1 | 新陳代謝促進による栄養補給 |
天然型ビタミンE | 0.05 | 血行促進による栄養補給 |
L-アスパラギン酸カリウム | 1 | 目に酸素を取りこむ |
コンドロイチン硫酸エステルナトリウム | 0.1 | 涙液を成分を補給 |
ネオスチグミンメチル硫酸塩 | 0.005 | ピントの動きをスムースに |
クロルフェニラミンマレイン酸塩 | 0.03 | 目のかゆみをおさえる |
血管収縮剤と防腐剤について
記事を書く理由にもなったこの2つ成分、これが注目されるのは「副作用」があるため。
もちろん使用しているのはメリットがあるからで、すべてダメということではない。メリット・デメリットを見比べて自分に必要かどうかで見極めよう。
1. 血管収縮剤
- メリット:目の充血をしずめる
- デメリット:過剰常用で充血が習慣化
充血はアレルギー症状や疲れ・飲酒など、日常的に起こる。しかし商談や撮影など目の充血をおさえたい時もある。そういう時にこそ、即効性が高い血管収縮剤は最適。
ただ血管収縮剤は充血を「強制的に抑制」しているだけ。体の「回復行為」である充血を、過剰に押さえつけると耐性ができてしまい、充血が常態化するようになってしまう。
目薬の添付文書をしっかり確認して、用法用量を守って使いましょう。
対象成分
- 塩酸テトラヒドロゾリン
- ナファゾリン塩酸塩
- 塩酸フェニレフリン
2. 防腐剤
- メリット:菌の繁殖をふせぐ
- デメリット:ドライアイの悪化、角膜障害
目薬を汚染する菌の繁殖を抑え、保存期間を長くしてくれる。通常は長くて7〜10日を防腐剤を使うことで1ヶ月まで保存可能になる。
しかし防腐剤はコンタクトレンズの変形や白濁、角膜とコンタクトのスムースな動きを阻害する。特にベンザルコニウム塩化物は高濃度で使用すると、角膜を傷つける可能性が高い。
しかし防腐剤は「じゃあ使うのはやめよう」というのはなかなか難しい。
血管収縮剤と違って衛生・安全面の問題。ヒューマンエラーはどうしても起こるので、汚染を100%防げない。それによって防腐剤は必要悪になってしまう。
対象成分
- ベンザルコニウム
- クロロブタノール
- パラオキシ安息香酸エステル類
おまけ:ホウ酸は防腐剤?
サイトによって、ホウ酸は防腐剤として書かれることがある。
たしかに高濃度なら菌の抑制効果があるが、近年はph値を調整する「等張化剤・緩衝剤」として利用されている。
参考サイト:管理薬剤師.com
市場に出ている目薬たち
目薬を調べてみると、市場に出ているものの多くは、血管収縮剤か防腐剤が含まれている。(こんなに偏ってるとは思わなかった)
両方フリーなのは今回紹介した目薬と、あとはドライアイやものもらいなど専門的な目薬のみ。
Amazonの売れ筋TOP10
順位 | 商品名 | 血 | 防 |
---|---|---|---|
1 | スマイル40 プレミアム | × | ○ |
2 | ロートV11 | × | × |
3 | ソフトサンティア※ | ○ | ○ |
4 | サンテ ボーティエ | × | × |
5 | ロート養潤水α | ○ | ○ |
6 | ロートゴールド40 | ○ | × |
7 | Vロートプレミアム | × | × |
8 | サンテPC | × | × |
9 | ロート抗菌目薬i※ | ○ | ○ |
10 | ロートジープロc | × | × |
※血:血管収縮剤 防:防腐剤
※○:不使用 ×:使用
正しい目薬の差しかた
防腐剤フリーの目薬を使うなら、衛生的に使うことが必須。もし目薬の容器内に菌が入った場合、防腐剤がないため汚染を止めることができない。
大事なことは、清潔に使用すること。
手順
- 手を洗う
- キャップ外し、清潔な場所におく
- 下まぶたをひき、目薬を目の中へ
- まぶたを閉じるか、かるく目頭をおさえる
- 容器の先にふれずに、キャップを閉める
注意点
- 「容器の先」にまぶたのフチやまつげに触れない
- 保管時は「直射日光にあてない」
まとめ
パソコンの普及からスマホの台頭、私たちの目はどんどん酷使されていく。目薬で疲れ目対策もいいが、やはり最も回復効果があるのは「目を使わないこと」と「睡眠」。
肉体的な疲れなら体を休める、そう考えるが目の疲れは「目薬」になってしまう。おそらく「疲れ」という言葉が適していない。
もはや現代人の目の問題は「怪我」レベルだと思う。「怪我」ならば安静にするという気持ちも生まれる。
これからもずっとお世話になる目。休ませるときはしっかり休ませて、快適な視生活を送りたい。
トップ画像の目薬
私物の目薬の1つである「ロート ゴールド40」。これには防腐剤が入っている。落としどころは人それぞれ、ということで。
おまけ
ロート、いろいろはじまりすぎ。
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