普通のスーパーにまず置かれることのない、国内シェア約5%の貴重な「国産はちみつ」。
ネットなら売っているが、サイズは小さなビンから大きなボトル。価格も数百円から数万円まで。大きさも価格もピンキリで、どうやって選べばいいか。
そんな国産はちみつが高いワケや相場、純粋はちみつのニセモノ?などの疑問。
そしてネットで買える国産はちみつの底値、100g260円のおすすめ国産はちみつの3つをまとめた。
国産はちみつが高いワケ
いくつか原因はあるが、共通するのは「大量生産ができない」こと。生産率低いことでコストがかさみ、価格が高騰してしまう。
もちろん大量生産ができないことにも理由があり⋯どれもカンタンにはいかないことばかり。
資本主義の「大量生産・大量消費」は、土地が少ない日本には不利だなー。
ミツバチとの共同作業であること
中国は広大な土地による大量生産、さらに人の手を加え味や栄養を損なってでも効率化。そうして価格を下げている。
対照的に日本はなるべく人の手は加えない、はちみつ本来の製法をとっている。効率化されたものと違い、豊かな香りと美味しさが「ギュッ」と凝縮されたはちみつ。
ただミツバチのペースで作られるため、効率追求はできず人にできるのはサポートだけ。
はちみつの生産率が低い
ハード面
日本は土地が狭く、生産地が確保しづらい。さらに近年の異常気象、環境変化による蜜源の減少。
ソフト面
高齢化や跡継ぎがいないなど、養蜂家の数自体が少なくなっている。ハード・ソフトともに力が弱まることで、養蜂の規模自体が縮小している。
ただネットの普及により独自の価値がある養蜂業は、デザイナー視点的に第6次産業でかなり伸びしろあると思う。
国産はちみつのブランド化
大量生産が難しい国産はちみつ。そこで現実的な対策として「量より質」の、高品質が売りの「ブランドはちみつ」にシフトチェンジ。
良質な蜜源による花蜜、ゆっくり時間をかけた熟成。価格の勝負ではなく品質に重きをおいたはちみつ作りをするようになった。
安い国産はちみつはある
流通のコストダウンや、単価をおさえられる百花蜜にするなど。養蜂家さんたちの努力で買いやすい国産はちみつも存在する。
それが次項の「おすすめ国産はちみつ」。下記3つのポイントから、底値付近、コスパの高い国産純粋はちみつをフィルタリングした。
1. 「国産 純粋はちみつ」を探す
後述の情報を基に、選考条件を定義。明確な表記のあるもので価格比較、底値を探った。
選考条件
検索サイト
楽天市場(商品数が多いため)記載の必須事項
- 国産
- 純粋
- 非加熱
2. 国産 純粋はちみつの「底値」
底値の価格帯(個人調べ)
100g:260〜280円
主要な価格帯は100g400〜500円くらい。(高価格帯はバラツキがひどいのでスルー)
底値でも中国産はちみつの3倍くらいだが、国産の純粋はちみつとしては破格。(ブランドはちみつは中国産の10倍以上も)
3. コスパは送料無料の「1kg」
内容量が少ないものは贈答品やブランド品。グラム単価は高く、送料もかかる。
しかし日常使いの1kgなら、グラム単価も安い。そして最大のメリットが「送料無料」。
「多いと使いきれないかも」と思いがちだが、はちみつは賞味期限が2〜3年。消費が少ない人でもゆっくり使うことができる。
おすすめ国産はちみつ
楽天市場で取りあつかうはちみつ約9万件。その中で条件を満たした3万分の1、「たった3つのはちみつ」。
楽天は食品がとても充実していて、Amazonにはない商品やパッケージなどもあったりする。1kgなら送料無料なので、楽天で買うのがおすすめ。
1.奈良の里やまと蜂蜜堂(奈良県)
単品で買うなら、ココがもっとも安い。
「もう1本プレゼント」キャンペーンなどはないので、「とりあえず1つ買ってみようかな」という人向け。
おすすめポイント
- 3つの中で単品がもっとも安い
- 1kgは1つから送料無料
2.はちみつ家(佐賀県)
個人的に国産はちみつのおすすめNo.1。
価格・品質・ユーザビリティの三拍子がそろっている。特に推した理由はユーザビリティがとても高いこと。
オリジナルのトンガリ容器やコンパクトダンボールによる配送など、ユーザーへの配慮が素晴らしい。
とりあえず、どこで買うか迷ったらココ。
限定的な裏技
「もう1本プレゼント」キャンペーンで国産はちみつ1kgを4本買うと「100g:約200円」というチート級の価格を叩き出す。
おすすめポイント
- 1kgは1つから送料無料
- 同商品・同サイズ3本買うと、もう1本プレゼント
- オリジナルのトンガリ容器、使い切りサイズなど使いやすい
3.はちみつの恵(福岡県)
単品で買うと3つの中では1番価格が高い。(グラムで数十円差くらいだけど)価格やキャンペーンなど、他の2つには一歩譲る感じ。
ただ、この店には熟成黒にんにく蜂蜜というオンリーワンな商品がある。(気になる⋯)
おすすめポイント
- 1kgは1つから送料無料
- 同商品・同サイズ3本買うと、もう1本プレゼント
はちみつのアレコレ
「本物の」純粋はちみつとは
「人の手が加わらないはちみつ」=「純粋」と思いそうだが⋯残念ながら現行の仕組みだと「純粋(偽)はちみつ」でも「純粋」と明記できてしまう。
その理由については「純粋はちみつ」を定義している「一般社団法人全国はちみつ公正取引協議会」によるのだけれど⋯。
Wikiの概要を見たりすると「あー⋯」という団体。ちゃんとはして欲しいけど、そこへの感情は特にないのでスルー。
日本市場の約90%は「純粋(偽)はちみつ」
もしあなたがスーパーではちみつを買っているなら、ほぼ確実に「純粋(偽)はちみつ」。それぐらい市場に出回っている。
その中身は「加熱されたはちみつ」。加熱の主な理由は「効率化によるコストダウン」。
そもそも、どうして加熱することが(偽)といわれるほどダメなのか?それは加熱におけるデメリットが、あまりにも「致命的」なため。
はちみつの皮をかぶった「何か」
完全栄養食とも言われるはちみつ。その豊富なビタミンや酵素、そして花蜜からつくられる味や風味は非常に熱に弱い。
そのため、効率化により高温で加熱されたはちみつは、特徴である栄養も味も失われる。
つまり加熱されたはちみつは、外観だけで栄養も味・風味もない「別の何か」でしかない。
加熱による効果と結果
- 効果:はちみつの人工的な完熟化
結果:はちみつ早期収穫が可能に- 効果:はちみつの粘性軟化
結果:フィルタリングや瓶詰めの迅速化- 効果:結晶化が起きなくなる
結果:見映えが悪い結晶化の防止
魔法の言葉「非加熱」
そんな「純粋(偽)はちみつ」をリストからフィルタリングできるキーワードが「非加熱」。
「純粋(偽)はちみつ」は「純粋」と書けても、「非加熱」とは書けない。(もし記載すると食品偽装になってしまう)
検索時に「非加熱」と入れると、「純粋(偽)はちみつ」をリストから一掃できる。
はちみつに金属は「✕」
はちみつは「金属を溶かす性質」を持っている。金属と反応することで、貴重な純粋はちみつの栄養が変質してしまう。
食べるときは木製や陶器のスプーン。あとはハニーディッパーやハニーディスペンサーなどもおすすめ。
ハニーディッパーなどを使ってはちみつの「トローっ」を見てるだけでも楽しい。
まとめ
ナチュラルな調味料として注目のはちみつ。人気なだけあり価格もピンキリ。そんな中にも、高品質でお手ごろなはちみつもたくさん隠れている。
私が買っているはちみつ家の国産はちみつなども、底値付近だが素晴らしい品質で、驚くほど美味しい。
一口食べれば、濃厚なコクとふわっと広がる香り。外国産はちみつのようなエグミやのどが甘焼けでヒリヒリすることもなく、さらりとノドを通る。
もちろん外国産にくらべ安いとは言えない。だが価格にかなうだけの美味さ、日本の養蜂家さんたちの「本気」を味わってほしい。
有り難うございます。良くわかりました。