伝統工芸イベントで買った備前焼。水を長持ちさせ、お酒もおいしくする機能性と美しさ。

今日はイベント撮影で休日出勤。撮影内容は伝統工芸品の販売やワークショップなどの模様。職人さんたちの作品は、どれも素晴らしく見てるだけでも楽しい。(これが仕事でなければ最高なんだけどなー)

その中で備前焼の職人さんと話す機会があったんだけど。いろいろ話をしていたら、ピンときた2点を買った。

備前焼のいろいろ

ぐい飲みと一輪ざしの花瓶

買った決め手の1つが、そのたたずまい。シンプルな形と、備前焼のエネルギッシュさの対比がいい。

さわるとザラザラとして、土の素朴さ力強さが気持ちいい。均一化されている大量生産品にはない、クセのある個性。

特に花瓶は腹のあたりのくぼみ、これが愛嬌あってかわいい。

経験にもとづく機能性

陶器というと某鑑定団に出るような「趣味性が高い嗜好品や美術品」と思われがち。私もそんな風に思っていたが、職人さんたちの話を聞くと、とても生活に根づいたものだった

備前焼の効果

  • 保存性
  • 保温性
  • ビールの泡をきめ細やかに
  • お酒がおいしくなる
  • 遠赤外線

「備前すり鉢 投げてもこわれぬ、備前水瓶 水がくさらぬ、備前徳利 お酒がうまい」なんて言い伝えもあるそうで。

科学的には、備前焼の表面にある微細な気孔。そこから新鮮な空気が通ることで、水などの鮮度が保たれたり、お酒は酵母菌が活性するそう。

先人の知恵がつまった、非常に機能的な備前焼。いくつか聞いたなかで面白かった話があった。

戦国時代の保存くらべ

備前焼が作られている岡山、昔は長期保存に適した備前焼のかめやツボで、水や穀物を保存していたらしい。

そこで疑問となるのが、なぜ長期保存できると知っていたか。そこを職人さんから聞いたら⋯。

戦国時代は保存技術が未熟なため、食料の備蓄が課題だった。それを改善するべく、さまざまなもので保存能力を比較していたらしい。

そのなかで最も優れていたのが備前焼だった。実際に城の食料庫などでは、備前焼の保存容器が使われていたとのこと。
※資料的根拠があるかは不明

使えば味が出てくる「エイジング」

買ったばかりの備前焼は、土さしさを感じるザラザラとしたもの。表面をなめらかにする釉薬(ゆうやく)を使っていないため、土本来の質感がそのまま生きている。

個人的にはそれも気に入ってるが⋯さらに使い続けることで、職人さんいわく「なめらかになり艶が出てくる」とのこと。

お手入れは少量アルコールを撫でるように塗りこむのだが、それを「飲ませる」など言うらしい。そうすることで、こちらも器に艶が出てくる。

手をかけて使うことで、自分だけの器を「育てる」のも楽しみだとか。

まとめ

伝統工芸などイベントで一番楽しいのは、職人さんの話を直接聞けること。商品はネットで買えても、職人さんと話せる機会はなかなかない。

どうして工芸品が生まれたのか、どんな歴史的背景や出来事があったのか。ここでは書ききれないほどの、たくさんの生きた情報が聞ける。

そして職人さんは気難しいイメージですが、意外とフランクで話好きな人が多い。やはり好きなことだから、興味を持って聞くといろいろ話してくれる。

もし近くで伝統工芸イベントがあれば、行ってみると楽しいのでおすすめ。

今回買った作品

作ったのは陶芸家の横山 伸一さん。調べたらネットでもけっこう売ってた。買い足したかったけど、似たものはやっぱりないか。

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