デンゼル・ワシントンがアカデミー賞を受賞した「トレーニング デイ」の監督、アントワーン・フークアとの再タッグ作品。
悪人や不正に一切の慈悲なし!日常を脅かす悪を片っぱしから消しまくる!デンゼル・ワシントンが見せるインテリ系ダークヒーローもの。
クロエ・グレース・モレッツが出ていることでも話題になった。
作品情報
- 公開/2014年9月7日
- 製作国/アメリカ
- 監督/アントワーン・フークア
- 出演者/デンゼル・ワシントン、マートン・ソーカス
- 映倫区分/PG12指定
あらすじ
元CIAエージェントのマッコールは、いまはホームセンターで働く、ごく普通の真面目な人間として生活していた。
しかし、ある夜、なじみのカフェで娼婦の少女テリーと出会い、彼女を囲うロシアンマフィアの非情さに、内に眠っていた正義感が目を覚ましていく。
かつてのマッコールは、身のまわりにあるあらゆる物を武器に変え、警察では解決できない不正をこの世から瞬時に消してしまう「イコライザー」と呼ばれる男だった。
マッコールはテリーとの出会いから、再びイコライザーとしての仕事を遂行していく。
引用:Amazon
おすすめポイント
マッコールのミステリアスさ
主人公マッコールは序盤から、異常なまでの几帳面さを見せる。生活感のない部屋、秒単位まで時計を気にする。思わず「感情のない精密機械タイプ?」と感じさせる。
しかし、ここからがマッコールという人物の魅力、そしてアカデミー賞俳優のデンゼル・ワシントンの腕の見せどころ。
職場のホームセンターについたマッコール。そこで見せたのは⋯。
みんなに柔らかな笑顔で挨拶、まわりも彼にとても親しげ。同僚のトレーニングに付き合ったり、さらにジョークでダンスをしたり。
あまりの違いに「え?」と目を疑ってしまう。それは一般人に馴染むための演技か、それとも本当にフレンドリーな人物なのか。
そのミステリアスなキャラクターに、どんどん引き込まれてしまう。
すべての始まり「深夜のダイナー」
眠れないマッコールがすごす、深夜のダイナー。それはエドワード・ホッパーの「ナイトホークス」を想起させる。
普通に戻ることもできず、愛するものも失ったマッコール。そのゆるやな悲しみが「都市の孤独」を描いたナイトホークスとシンクロしている。
そんな時ふとしたことで、マッコールは同じダイナー常連のテリー(クロエ・グレース・モレッツ)と知りあう。
たまたま会えばぽつりと語る、そんなささやかな関係。だが、それはお互いの変わらない日々に、わずかながら彩りをそえてくれた。
しかし、それはある「暴力」によって、あっけなく失われてしまう。
そんな何気ない幸せさえ踏みにじられた時、「昔の自分には戻らない」そう誓ったマッコールに、再び戦うことを決意させる。
マッコールの異次元バトル
彼は武器というものを一切持ち歩かない。戦いに使用されるのは、自分の戦闘能力と「身の回りにある」ものだけ。
フォークや灰皿などスタンダードなものから、コルク抜きに高枝切りバサミまで。あらゆるものを駆使して、向かってくる敵を撃退していく。
ホームセンターでのラストバトル
殺しのアイテムは、話が進むごとに多岐にわたり始める。
まずロシアンマフィアの下っ端を闇にまぎれて、1人また1人と倒していく⋯有刺鉄線やバーナーで。
そしてマッコールを執拗に狙っていた殺し屋のボスと、ついに対決するシーン⋯手にしてる武器はネイルガン(釘打ち機)。釘のリロードもショットガンのようにスタイリッシュ。
すごくカッコいい!⋯けれど、デンゼル・ワシントンの超マジメな顔と手にした武器を見ていると、なぜだかジェイソン・ステイサムが頭をよぎってしまう。
バトル前の思考シュミレーション
これがバトルにメリハリを出してカッコいい。そういえば、近いことをロバート・ダウニー・Jr版のシャーロック・ホームズもやってたな。
まとめ
アクションは見ごたえがあり派手だが、けしてマッチョな映画ではない。
“イコライザー”マッコールは、超人的な頭脳と戦闘力をもち、高い社交性で一般社会にとけこみ、まわりからの人望もある。だが、ふとした時なんとも言えない悲しさを見せる。
ダークヒーローの活躍だけでなく、哀愁や喜びもしっかりと描かれている。じっくりとアクション、そしてヒューマンドラマを堪能できる映画。
コメントを残す